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ジロで3位とツールで6位の経験があり、去年のブエルタでは4位だったミゲル・アンヘル・ロペスが、メイナール博士に関するITAの資料から2022年ジロの数週間前に違法薬物の使用と所持をしていた可能性が高いとUCIに通知されて、再度暫定出場停止処分になりました。
ロペスは違法薬物取引容疑とマネーロンダリングで捕まったメイナール博士との関係があったとして、去年末にアスタナを解雇になっていましたが今回改めてITAからUCIに証拠が示されたみたいです。
ここで注目したいのはロペスはドーピングチェックで陽性になった訳ではないという事です。
つまりドーピングチェックはすり抜けている可能性が極めて高い訳です。 昔と違い今の時代のドーピングは検査結果を白にする為のマスキング剤とセットになっているといわれています。
ネット等では『毎日検査しているのに見つからないんだからドーピングしていない何よりの証拠だ』という意見がありますが、『仮にドーピングしていても検査に引っ掛かるのは運が悪いかマスキングに失敗しただけ』という意見もあります。
勿論本当のところは分かりませんが、現実的にドーピングを主導している医師や密売人等が捕まった時にはじめて名前がでてくる選手も多いんです。
オペラシオン・プエルトの時の衝撃は今でも覚えています。 この時はスーパーエース級を含む極めて多くの選手が出場停止や引退に追い込まれましたが、これらの選手はドーピング検査で陽性になったわけではありません。 捕まったフエンテス医師のラボにあった血液サンプルと医師の証言や資料等が証拠になりドーピングをしていたと認定されました。
つまりこの時ドーピング認定された数十人の選手は検査をすり抜けていたという事です。
ドーピング(マスキング)と検査はいたちごっこといわれていますが、ドーピング(マスキング含む)側が常に先をいっているのが現実でしょう。
そういった事を少しでも回避するために2009年から導入されたバイオロジカルパスポートというものがあります。
これは選手の長期的なバイオデータの変化やバイオデータとパフォーマンスの関係等の異常を検知して、選手に説明を求める事ができ、説明が納得出来ない場合はドーピング違反に認定できるというシステムです。 バイオロジカルパスポートの問題点はすぐにはチェックされないし、結果がでるのも極めて遅いという事です。
バイオロジカルパスポートでドーピング認定された有名選手ではジロとブエルタで総合優勝して、ツールでも3位(繰り上げ2位)になったラボバンクのデニス・メンショフがいます。 彼の2009、2010、2012年ツ ールの成績が剥奪されたのは2014年でした。
ちなみにメンショフは勿論ドーピング検査に引っ掛かっていません。
今の時代はチームによって練習メニューや生態データは管理されているはずで、一人のパフォーマンスだけが飛躍的に伸びるのはよほどの事です。 特殊な練習が理由なのか、ドーピングなのか、単にその選手の才能だったのかはわかりませんが、過去のデータでは殆どの場合残念ながら・・・ |
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