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ついでになのでシューズのソールについて少し書きます。 メーカーによって表記が違っていたり、代理店担当者が勘違いしていると思われる物まで様々ですが、多分自転車において最も大切な物のひとつであるシューズに関する事なのでしっかり考えていきたいと思います。
まず、ロードバイク専用シューズのソールには私基準で大雑把に分けて以下のタイプがあります(SPD除く)。
・フルカーボンソール ・ハイブリッドソール ・カーボンコンポジットソール ・グラスファイバー強化ソール ・ナイロンソール
価格はこの順番に安くなりますが、シューズ自体の価格はアッパーの仕様にもよります。 ちなみにちなみに一時期あったホワイトカーボンソールというのはカーボンコンポジット+グラスファイバー強化ソールの事です。
さて、今回はソールの説明
・フルカーボンソール カーボン同士を接着するため樹脂に浸したカーボンシートを積層して固めた物で、樹脂の量が多いとナイロンソールの様になる為圧をかけて余分な樹脂を落として焼き固めた物。 網目になっている物は織ってあるので方向性による強さや弱さが少ないです。これはカーボンクロスといい一番上層の化粧カーボンや、方向性が必要ない物、安価な物などに使われます。 一方向に線が入った様なカーボン柄が出ているのは単方向カーボン(ユニディレクショナルカーボン)といい、方向性による特徴を与えられる反面しっかり設計しないとダメな物ができあがります。
例えばDMTのプラズマ2.0は記憶では縦、右斜め、左斜め、縦、右斜め、左斜め、縦の7層で構成されていたはずです。
フルカーボンソールは使用繊維と形状と積層と残留樹脂の量によって特性が大きく変わるので使ってみなければわからなかったりします。
・ハイブリッドソール ナイロンソールやカーボンコンポジットソールで出来たソールのクリートとりつき部分だけをフルカーボンソールにしたもの。 フルカーボンソールに近い性能を安く作れる事とフルカーボンでは硬すぎるけど、少しでもペダリングロスをなくしたい人向けに人気。
・カーボンコンポジットソール ナイロンソールに細かいカーボン(カーボンダスト等)をまぜたり、ナイロンソールの表層をカーボンで補強したりしたもの。 基本的にはナイロンソールなのですが、カーボンが入っているのでカーボンを名乗れます。フルカーボンやハイブリッドより安く作れますが、意外にもかなりしっかりしたソールを作れます。 私のシューズではキシリウムエリートがそれなんですが、フルカーボンソールのモデルに負けないくらいしっかりしています。ペダリングした時の軽さはないですがフルカーボンソールのシューズと履き比べなければ不満はでないでしょう。
・グラスファイバー強化ソール ナイロンやカーボンコンポジットをベースにしたソールをグラスファイバーで補強した物で表層にグラスファイバーを使った場合、ソールが白くなります。 ロードバイクシューズの場合ホワイトカーボンソールとかいわれているのがそれで、これはホワイトカーボンという物を使っているわけではなく、グラスファイバー強化カーボンコンポジットソールの事でホワイトはグラスファイバーに、カーボンはカーボンコンポジットにかかっています(ゴムの添加材に用いる一般的なホワイトカーボンとは別)。
ナイロンソールをグラスファイバーで補強するなら素材強化に使われますが、カーボンコンポジットをグラスファイバーで補強したばあいには性能より見た目かな?白い繊維柄が出たソールはとてもキレイです。
・ナイロンソール 主に樹脂で作られているソールで、同じナイロンソールという名前でも性能はピンキリでカーボンコンポジットソールも真っ青な高い剛性を持ったものもあれば、手でぐにゃぐにゃ曲がる様な柔らかい物もあります。 |