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私の自転車自転車パーツをみて気づいた人もいるかもしれませんが今まで使っていたスコープのR3を旧型から新型に変更しました。これね!
https://www.cyclowired.jp/news/node/353159
新型はハブ(フリー)とリム幅が変更になっていてメインの変更はリムなんですが(こんどネタにします)、今回はフリーボディのダイアモンドラチェット機構(面方式)について考えます。()の中は駆動力を伝える接点の数。
今自転車のフリーボディに使われているラチェット機構は特殊なアメリカンクラシックを除けば爪方式と面方式のどちらかで、旧シマノ(3)や新型アルテグラ、カンパニョーロ(3)やマビックの旧型(2)、ゴキソ(4)、スコープの旧型(6)等は爪方式
DTのスターラチェット(18、24、36、54)と新型のスターラチェットexp(36、54)やシマノ新型デュラエースのダイレクトエンゲージメント(50)、マビック新型のインスタントドライブ360(40)やクリスキングリングドライブ(45)、スコープ新型のダイヤモンドラチェット(36、48)等は面方式です。
数年前まで面方式はDTのみでしたが、最近はいくつかの会社がこのタイプを発表してきました。これはDTスイスが持っていた面接触タイプラチェット機構の特許が切れた(確か2016年に特許取得から20年経過したので切れた)からだといわれています。 (あれ?クリスキングは特許回避してたのかな?)
ロヴァールやボントレガーやライトウエイトやジップやファストフォワードの上位もDTのハブです。
名だたるメーカーがDTのハブを使っているし、自社でハブを開発出来るブランドは新設計したハブは面接触タイプに変更してきたことからもこの機構の優位性がわかります。なんといってもデュラエースがこれに変えてきたからねぇ!(新型アルテグラは爪タイプ)
カンパニョーロのボーラウルトラWTO等に使われている新型N3Wは従来型爪タイプだけど・・・コンポメーカーは色々あるんだろうな(シマノもモデルチェンジに合わせだしカンパも?)。
で、この面接触タイプのラチェット機構なんですが、メリットは踏んだ時の力のロスが少ない事と耐久性と信頼性が高い事です。
爪タイプの場合、爪の部分2〜6箇所だけでしか力が伝わらないですが、面タイプの場合18〜54箇所で力が伝わります。 つまりギヤ全体に力が均等にかかる事になります。こりゃ効率いいはずだわ!
では爪タイプのメリットはないかというとそうではありません。 空走時にラチェットを効かせても速度の落ちが少ないです。
あたりまえですが踏む方とは全く逆になりますね!面接触タイプはノッチが増えれば増えるほど面接触に近くなるので(踏み込みロスは減るけど)、下り等で脚を止めた時に速度落ちが早くなります。
各社研究して速度落ちは少ない様にしているみたいですが、接点が多ければ抵抗が大きいのは当たり前なので仕方ないですね。上記記事や代理店ホームページには空走時に速度落ちが少ないとかかれていますが、これは他社面接触と比べてという意味だと考えた方がよいと思います。空走時の速度落ちに関しては旧R3の方が間違いなく少ないですから。
他にも色々ありますが、これからは面接触タイプのラチェットが主流になるかも( ・ω・)
おまけ 面接触タイプは凄まじい爆音をかましてくれるので静かなライドを好む人にはおすすめしません。
また、接触面が広い分だけバネの強さに影響を受けます。バネは結構固体差があります・・・私の個体は超ヤバいバネが入っていて代理店送りでした(笑)
それと、面接触タイプは頻繁なメンテナンスが必要です。メンテナンスサイクルに関しては各メーカーの考え方があるので、気になる方は仕様書やお店で確認して下さい。
ちなみにスコープはありがたい事に他社と違い、グリスの指定がないので、私のホイールは既存のグリスを落としてフッ素樹脂入りのシリコングリースを入れてあります(笑) |